5月4日 赤浜ロックンロール

ラジオでこの映画のことを知って、観に行ってきた。意外とお客さんが入っていた。

赤浜は岩手県大槌町の海辺の小さな集落で、自治意識が強く、震災後も漁師たちは、がれきの中から道具を集め、いち早く漁に出たという記事をどこかで読んでいたので、興味をもったのだ。

映画は、ロックを愛する30代漁師の阿部さんと、防潮堤の高さをめぐり国の復興計画と戦う、復興の会会長の川口さんを追ったドキュメンタリー。

阿部さんは、 国の補助に依存する漁師に批判的ではあるけれど、けっして声高に攻撃はしない。大槌ブランドを売り出すため、ビジネスと手を組む柔軟さもある。

国が出す懐柔策に屈することなく、住民の意思を統一し、戦いつづける川口さんは、カメラの前では「民主主義だから50パーセントでオーケー。だが、90パーセントまで戦う」と、現実的な面ももち合わせている。

世界中からの支援に感謝を伝えるために、阿部さんたちが中心になって行われた「大槌ロックフェス」。 大盛況に終わり、 仲間と抱き合い、「ロックを信じてやってきてよかった」と、声をつまらせながら語った阿部さん。

今の日本で、本物のロックンローラーは、音楽業界じゃなくて、こんな辺境の地にこそいるのかもしれない。

終演後、小西晴子監督が挨拶。会場には大槌出身の方もいらした。「大槌魂を伝えてくれてうれしい」「地元に残った人たちが、いちばんたいへんだから」の言葉には涙。

阿部さん甘いマスクでなかなかのイケメン。海で鍛えてるから、体もステキ♡。この映画もっと多くの人に観てもらえるはずなのに。

新宿K’s cinemaで 5月中旬頃まで、朝10時からモーニングショー。
たまには早起きして映画もいいよ。