3月6日 晴れ。5月のようなあたたかさ

昨日ウルワシ堂にカットに行ったとき、手渡された「クウネル」を読んでいたら、watoちゃんを取材した5ページほどの記事が出ていた。watoちゃんとはパレットクラブでバイトしていた女の子だ。岩手出身と聞いたので、「岩手のどこ?」なんて話をしたと思う。フードコーディネーターをめざしていて、裏原の知り合いのお店のオープニングパーティに行ったら、フード担当をしていたり、パレット仲間から「最近『MORE』(だったかな)で連載始めたんだよ」なんて噂を聞いたり、ちょっと知ってる女の子だったけど、なんとなんと、watoちゃん、一関にある伝説のジャズバー「ベイシー」の娘だったのだ。記事にはベイシーのターンテーブル、素敵なご両親と家の前で撮った写真も載っていた。「ベイシーの娘」と言われることに抵抗があって、これまであまり人には話さなかったそうだ。狭い一関じゃ、どこ行ってもそう言われて育ってきたことは想像できる。でも、フードコーディネーターとして着実に力をつけてきたことが、きっとそんなこだわりを溶かしてしまったのだと思う。カウントベイシーに抱っこされ、ナベサダ坂田明に遊んでもらって育った女の子なんて、東京にだっていないだろう。岩手にもいるんだな、そんなサラブレッドが。watoちゃん、なんかすごく興味が出てきた。

昨日はもうひとつちょっとした発見があった。金曜日エスパに飲みに行ったら、石丸元章さんとエスパの最古参の常連、大学教授のイイダ先生がジュンク堂トークをするという話を聞いた。石丸元章さんが最近翻訳本を出したので、その関連らしい。イイダ先生はドラッグなんてやったことないのに、近田春夫も絶賛するバロウズの翻訳者。ドラッグをやったことない翻訳者と元中毒患者の翻訳者の対談なんだなと思っていた。

上杉隆さんをツイッターでフォローしてるんだけど、ちょっと前から「GONZO」という映画の話題がよく出ていて、なんで上杉さんが映画の宣伝するのかなと思っていたら、その映画はハンター・トンプソンというジャーナリストの話で、そのとき、ハンター・トンプソンの名前を初めて知った。いつものように上杉さんをフォローしてると、石丸元章さんが登場。なんと石丸さんが翻訳したのは、ハンター・トンプソンの『ヘルズエンジェルズ』という本だったのだ。しかも出したの国書刊行会エスパのこれまた古い常連、イソザキさんの会社。石丸さんの元奥さんエスパでバイトしてたし、ちょっと因縁めいてるね。トーク、ぜったい行かなきゃ。「GONZO」も観なくちゃ。

今日は午後からギャラリーKINGYOである、「お坊さんの食卓」という曹洞宗のお坊さんたち主催の食のワークショップに参加する。お坊さんと一緒に精進だしをとって味見してくるのだ。楽しみ。