10月31日 曇り

ハンバートハンバートのシングルコレクションをiPodに落とした。はじめて聴く曲もたくさん入っている。うらぶれた、昭和な感じの詩が歌われていたので、友部正人とかのカバーかなと思ったら、作詞は佐藤良成クン。まだ30ぐらいなはずなのに、こんな詩も書くんだ。ハンバートハンバートというと、透明感があってキレイで可愛い、みたいなイメージだったけど、意外に渋い。そして、けっこう深いかも。旅に出たような郷愁漂う世界にさらってくれた。

ハンバートハンバートを返しにTSUTAYAに行った帰り、谷中の街をぶらぶら歩いていると、不思議さんの店先の黒板に「ながしの乙女、はらっぱ音地でやってます」と書かれていたので、「ながしの乙女」が今日だったことを思い出して、音地に向かった。乙女たちは深川前に出払っているようだったけど、音地にはバンゴブックスさんが出ていたので、古本を立ち読みして過ごした。バンゴブックスさん、なかなか趣味がいい。でも、何も買わなかった。

午後は「coyote」や『日々ごはん』を読んで気ままに過ごす。『日々ごはん』のあとがきにあった「三十歳を目の前にした冬に出逢った人」がくれた言葉が胸に染みて、泣いた。
「どんな時でもの、だーれも、自分のことなんか誉めてくれんし、認めてくれんのんで。でもの、世界でたったひとりだけ認めてくれる人がおるの。それは、誰でもないこの自分。ほんじゃけ、自分の面倒は自分でみんにゃあ。そんなの当たり前じゃん」
と、書きながら、また泣いたりして。言葉の主はたぶん高山さんのパートナーのスイセイさんで、こんな言葉を言ってくれる人だから、結婚したんだなと思う。

夕ご飯は、鰯のにんにく醤油づけ、じゃこピーマン、かぶの蒸し焼き、なめこ汁、そして玄米が少し入ったごはん。この間買った土のお皿は大正解だった。鰯をのせたら、食卓がグッといい雰囲気になった。