10月25日 曇り、のち雨

とうとう休暇最後の日。昨夜は深夜2時まであるたいで飲んだので、10時すぎなんとか起き出す。昨夜は、大手企業の宣伝部に長く勤めて、数々の受賞歴のあるアキヨシさんと久しぶりにお会いできた。仕事ができて、人望があり、遊び心もある、本当の大人だな、と思った。こういう大人、最近なかなかいないと思う。なんか深いお話も聞けた。こういう人からもっといろんなこと学ばなくちゃ。

おとといから、人生のリスクヘッジをしなくては、という思いが、胸の中に何かの塊のようにある。英会話に通うとか資格を取るとか、いつでも転職できるようにスキルアップすることよりも、ある日組織を離れることになっても、前向きな気持ちを失わないでいられる自分でいることが、今の私にとって必要なリスクヘッジだと思う。

好きな街に住んで、年に1、2回海外旅行に行ける余裕のある生活に安穏として、そのうち結婚もできるだろう、といろんな問題を先送りしていた。人生、一寸先は闇だということをすっかり忘れていた。

人生論的なものが読みたくなって、本棚から『編集という病い』をひっぱり出し、昼食を食べに、街に出た。最後にもう一度平日の街を楽しんでおきたかったのだ。

土日のお昼時はいつも行列ができていて、まだ一度も入ったことがない、根津よし房凛で辛味大根揚げ餅そばを食べた。つゆがちょっとしょっぱ目だった。ノマドに移動して、コーヒーを飲みながら、『編集者という病い』に没頭。あとがきにあった「痛みのないところに前進はない」という言葉が染みる。

本に何度も名前が出た、村上龍が急に読みたくなって、ブックオフで『ダメな女』を買った。知らず知らず依存的な女になっていた自分に、刺さる言葉が欲しかったのだ。

痛みのないところに前進はない。この危機感が自分の成長につながればいい。