10月19日 曇り、ときどき晴れ

おととい、台湾から帰ってきた。予報では滞在中ずっと雨だったのに、なんとかもってくれて、ほとんど傘なしで過ごすことができた。どうも母が晴れ女らしい。

2度目の台湾。地元の人とのちょっとおもしろい出会いもあって、悪くない旅だったけど、うーん、やっぱり最初のときの新鮮な感動というのは正直なかったかな。

今回足をのばした台南は、歩道はでこぼこ、街中にバイクがあふれ、横断歩道を渡るのも一苦労、街歩きを楽しむには気が抜けない、クラシックというにはちょっと汚い、雑然とした街だった。「ここには住めないな」と母は言っていた。

三越も進出していて、海外の高級ブランドも簡単に手に入る一方で、日本では絶対に解体されているような今にも朽ちかけそうなビルに住んでいる人もいて、格差が歴然としてあることを感じさせた。

それでも、街の人はみんなおおらかで、めずらしくないとはいえ、そんなに多くはなさそうな日本人観光客に、片言の日本語で気さくに接してくれた。

台南の観光名所のひとつ、大天后の近くをとおると、大きな銅鑼の音がして、3メートルはある、極彩色の着物をまとった台湾の海の神様(?)の着ぐるみが、路地から続々と出てきた。大天后の中に入ってみると、神様たちが門の前でヘンな踊りをしていた。大天后に祭られた皇后の昇天の日にあわせたお祭の日だったらしい。台湾文化のエッセンスに触れた気がして、ちょっと涙が出た。この瞬間が旅のピークだった。

1度目ほどじゃないけど、しばらくは台湾ブームになるはずなので、台湾のことは少しずつ書いていきたい。