10月13日 日中は汗ばむ陽気

うるわし堂から帰って、うどんで簡単に昼食をとったあと、夕方までとくにすることもない。普通の土日なら、家の片付けとか読みたい本とか、やりたいことはいくらでもあって、そのくせあっと言う間に時間は過ぎてしまうのに、なんだか間延びしたように時間はたっぷりある。学生時代の気分を思い出した。

ちょうど芸工展をやっていることだし、マップで今日やっている展示をチェックして、散歩に出かけることにした。

フブレーゲ・ライヒト、かなかな、千駄木空間を見て、喜多之園へ行った。前を通るたび平野貞夫の『平成政治20年史』が気になっていたことを思い出したからだ。手にとってめくっていると、中から店長が出てきて、「今日箱の入れ替えするから、全品半額だよ」。400円は微妙に高いと感じていたけど、200円なら迷わず購入。「今、ヒマ?お茶飲んでかない?」と、店長。誰かと話したくてたまらないらしい。店内のイスに座って、店長のお祖父さんが作ったという銘茶をごちそうになりながら、小一時間おしゃべりをしてきた。

この店長とは「大手メディアはひどい」「やっぱ小沢一郎」という話で以前盛り上がったことがある。政治のことよく知ってるなと思ったら、学生運動の最後の世代で、記者の経験もあり、長野にいた頃は田中康夫の選対局長もしていたのだそうだ。ただの本好きの老舗のお茶屋の若旦那じゃない。

最近、政治のことをもっと知りたいと思ってるのだけど、やはりおじさん連中は政治を見聞きした年月が違う。政治のことはおじさんたちに教わるのがいちばん手っ取り早い。親切に教えてくれるしね。

さあ、これから夕飯の準備をして、母を迎えに行かなくては。

明日の今頃は台北の街角の屋台で担仔麺でもすすってるかな。